北海道の建築科を卒業後、22歳から旭川市で大工として働き始めた。ここは日本で最も低い気温の記録—−41度—を持つ土地だ。断熱材は隙間なく充填しなければ意味がない。わずかなミスが結露となって、翌朝には証拠を残す。極寒の現場は、見えない部分こそが家の性能を決めるということを、理屈ではなく体に教えてくれた。
大手ハウスメーカーから地元の工務店まで、10年間さまざまな現場を経験した。東京に出てきて気づいたのは、断熱材への意識が現場によって大きく違うということ。施工する人によって住宅の性能が変わる——それが、性能を伴ったリノベーションを伝えたいと思った原点だ。
施工中の事故で頸椎を損傷し、身体のほとんどに障害が残った。大工としてのキャリアは、そこで一度終わった。しかしその後、2級建築士の資格を取得。スエ製作所を立ち上げ、主にリノベーションのオンラインサポートを始めた。
車椅子生活になって初めてわかることがある。小さな取っ手のつまみにくさ、わずかな段差が与えるストレス、足元から暖まることの心地よさ。自宅をフルリノベーションしながら、使いやすさと見た目は両立できるということを、自分の身で証明してきた。
住宅費を圧縮できれば、
もっと豊かに生きられる。
30年ローンで何千万円も払い続けるのが「当たり前」とされてきた。でも今、物価は上がり続けているのに給料はそれほど上がらない。住まいにかかるお金を少しでも圧縮できれば、その分の人生がもっと自由になる——それがスエ製作所を始めた根本の動機です。
リノベーションは、
コストを選べる住まいづくり。
新築を買うより、既存の住宅をリノベーションして住む。性能を自分で上げて、長く住み続ける。あるいはライフステージが変われば流通させる。そのサイクルが回れば空き家問題も解消し、住まいがもっと身軽な選択肢になる。賃貸でも、建物を傷つけずにリノベーションできることも多いです。
相談だけで解決できることもあります。耐震・断熱・使い勝手、どんな小さなことでもお気軽に。